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〜おさむクリニック新聞から〜
  
2. 往診していますか?
(おさむクリニック新聞1999年 2月号より)

  『おたくじゃあ往診していますか?』自らを名乗ることもなく、突然こんな電話をしてこられる方があります。詳しく話をお聞きしてみても、実際には往診の必要性を認めることはめったにありませんので、多くの場合、往診はお断りして受診していただくようにしています。往診とは、病状が重篤でまったく動けないか、動かすことが病状を悪化させるような場合に、医師が自らの判断で、患者様の自宅にうかがい緊急の医療を行うことであり、私の経験ではこういった場合、かなりの頻度で往診の結果救急車の出動を要請しています。しかし、冒頭の電話をしてこられるような方の場合、風邪で熱が出て受診するのがしんどいとか、家のものがいないので足が無いとか、近いのでタクシーを呼ぶのは悪いからといった理由であることが多く、特に重症度と関係なく御自身の都合で往診依頼をされているようです。
医療機器の発達した現在では、往診であってもある程度の医療を行うことは可能ですが、レントゲンをはじめとした色々な機械やスタッフのそろった医療機関での医療に勝るものではなく、受診していただいたほうが明らかに質の高い医療を行うことが可能です。(重病で自宅療養されておられる方や、寝たきりの方のお宅に伺う在宅訪問診療はまったく別の話です) 病状が思わしくなくて受診か往診か迷うような場合には電話していただければ、こちらで判断して必要であれば往診にうかがいますが、少しでも良い医療を受けていただくために、できる限り受診していただくことをお勧めします。
往診にうかがうことをいとうわけではありませんが、患者様の都合によるタクシー代わりの過剰なサービスとしての往診はしていないということです。こういったご依頼を受けてしまうという事は、結果的にクリニックであればできることでも、自宅であるがために不充分になってしまう状況を作り出すことであり、少しでも良質の医療を提供したいというみずからの信念を曲げることにもなりかねません。私の判断でクリニックより自宅での医療が優先すると考えた場合にのみに往診をさせていただきたいと思っております。



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